雨読

『朝日のようにさわやかに』恩田陸
『猫と針』恩田陸
読了。

朝日〜は積んでいたものを消化。短編集。
面白かったけど全体としては『図書室の海』の方が個人的に好み。
「一千一秒殺人事件」「卒業」なんかが気に入った。「赤い毬」「淋しいお城」は僕が抱いている恩田陸のイメージってこんなんだったよなーという感じ。
親しみのあるおぞましさというか・・・近くて遠い、知っているのに知らない世界というか・・・。
短編は移動のお供に最適。作者の長編シリーズへの入口としてもいい。

猫と針は朝日〜を読み終わった後もう少し恩田陸を読みたいな、と思い今週買った。電車の中で読んだ。薄いので2日持たなかった。
お芝居の脚本で実際上演されたらしい。
密室というが登場人物が出たり入ったりするせいか緊迫感はあまり無い。
個人的にはホラーやファンタジー系の恩田作品の方が好きだけども、ミステリーでも間というか世界観というか個性は健在である。
何より御本人がミステリー好きで仕方ないのだろうなぁ。

『中庭の出来事』も芝居の話だったけど・・・詳しい内容が思い出せない。
今年は読書習慣を復活させたい。
先輩が久々の読書に恩田陸は重たいんじゃないか、と言っていたが税別324円の文庫本に重いも軽いも無い。
かなり読み易い類の作家だと思うし、現代の日本人作家に胃もたれしそうなほど重い文章を書く人はあまり居ないと思う。
まぁ件の先輩はライトノベル愛好家なので多少の感覚の違いはあるかもしれない。