動かぬ

日中動いている間は、実態はどうであれ憂鬱な気持ちなど露ほども無い。
夜になり部屋に篭ってしまうと本当の一人がやって来る。

客観的な事実。希望的観測。
作り笑いも笑いには違いない。
赤の他人でないのなら、それは少なくとも知り合いだろう。
微かでも希望があるのだから、恐らくは絶望の淵に立っているわけではないんだ。
わざわざ探さなくても自分はここに居る。