心頭滅却の器

大事な物を煤だらけにされてはらわたが煮えくり返る思いだったが、関わったら負け。

バイクで走ってみてもクソみたいな情景と顔ばかりが浮かぶ。

山あいの道で思い切り風を吸い込んで、やっと少しすっきりした。

 

職場では、仕事をこなすだけの機械になるべきなのか。

昔からツーマンセルの仕事は結構好きで、そこを今更ながら評価してもらえた事に悪い気はしていない。

先輩の下でサブとしてやっていた時も、自分がメインになっていた時も。

間に合わせの組み合わせから、アライバの二遊間並の組み合わせになれたような気がすると、それは悪い気分ではなかった。

そういう、自分なりに強固だと思っていた体制を崩された事が、一番気に食わなかったのかもしれない。

とは言え、次のコンビに任せた事に口は出さない。

片割れには必要な教育はした。

今は、私自身の進むべき方向について、思案すべき時間なのだろう。