二度見

胸元が大きく開いた服を着たショートカットのお姉ちゃんが通り過ぎた。あんなAV女優いたな。
思わず振り返りそうになったが、前を歩いていたオッサンが先に振り向いてお姉ちゃんを目で追い始めたのでタイミングを逃した。
煙草屋のお婆さんは灰皿を借りているだけの僕にも笑顔を向けてくれた。

春の夕方、そして夜の匂いは酷く憂鬱な気分を連れてくる。
どうにかできたかもしれない忘れたい過去。