崩壊前夜

場所を変え人を変え結局同じような事ばかりしている。

何の能力も持たない人間が上に就いた結果、この小さな組織は静かに崩壊の時を迎えようとしている。
今までの経験と現在の自分の許容量や周囲の状況、諸々から判断して、非情と思われようと実務から人員的なボトルネックを排除する他に仕事を回す方策が思い付かない。
我々は限られた時間の中で最大の成果を得る以外に生き残る術を持たない。
組織の利にならない人間を肩書きと慣習に従って無駄な歯車として無理矢理組み込むのは、精度と効率の低下を招く。
自分の考え方は年功序列の上に立っているあの場所では好意的には受け止められないだろう。
次に排除されるのは自分なのかもしれない。
それでも信念を捨ててはならない。
仕事の為に生きているわけではないが、責任をもっている以上は手を抜くわけにはいかない。