五月雨を待って

どうにも気分が晴れず、久々に単車で出掛けた。
良い気分転換になったが、帰りがけに駐車場でストールして立ちゴケ
恥ずかしかった。年単位でコケていなかったので油断があった。
今のバイクでコケたのは二度目だが衆目があると辛い。
未だ下手くそ。前回はブレーキレバーだったが今回はクラッチレバーが曲がってしまった。
今回は早目に交換せねば。
付けててよかったエンジンガード。情けない主人を許しておくれ相棒よ………。

不規則勤務、遠方への出張、家族の体調不良など色々あり、疲弊していたところに泥酔した父が現れストレスがマックスに。
いつまであの男のせいで心労を重ねなければならないのか。
関わりを殆ど絶った今でさえこういう気持ちの落ち込みがある。
かつての自分の辛抱強さを賞賛すべきか、身内との関わり全てを捨て去る決断が出来なかった弱さを責めるべきかもはや分からない、どうでもいい事だが。
今でも声を聞きたくない。一番追い詰められていた時期は自分の部屋にいる時さえヘッドホンや耳栓を手放す事が出来なかった。

仕事に関してもいつぞやの「本当にこれでよかったのか」病が再発し、遅めの五月病とでもいうべき心持ちであった。

茶店でコーヒーを飲みながら雑誌を読み、帰りにコケて曲がったクラッチレバーを見たところで少しスッキリした感じがした。
劇的に前に進む事など、今までの歩みの遅さを鑑みれば到底無理である。
同じ失敗を繰り返し、それでも少しずつ前進するしかない。
無能である事が周囲にバレても、出来る事から潰していくしかない。

話を聞いてくれる人がいる。まだ大丈夫。